矯正は大人になってからでも可能ですが、子どもの時期から行うと負担が少なく、
より理想的な治療ができる確率は高くなります。
乳歯が残っている小児期は顎顔面が大きく発育する時期でもあります。 この成長力を利用して顎や歯列を拡大し、 上下顎のズレを改善してゆきます。 また呼吸、嚥下、発音の状態を診査して歯並びに影響する口腔習癖の改善、筋機能訓練などを行います。
装置は機能的矯正装置などの取り外し型を使用し、ゆっくり時間をかけて顎の成長に合わせながら歯を移動させます。 また、できるだけ歯を抜かない方向で治療を考えます。
機能的矯正装置などの装置(取り外し型装置) | |
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機能的矯正装置装着 | 治療途中 |
現在、成長発育を正確に予測する技術はまだなく、治療結果を観察しながら矯正治療を進めていきます。この様な矯正治療を、I期治療、早期治療、咬合誘導などと呼んでいます。
そして、顎の成長が終わりに近づく頃に検査を行い、I期治療で終了するか、最新のマルチブラケット・システムによるII期治療に進むかをご相談します。
主訴 | 歯並びが気になる |
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診断名 | アングルI級叢生 |
初診時年齢 | 11歳8か月 |
装置名 | 拡大床装置 マルチブラケット装置(一部) |
抜歯非抜歯 | 非抜歯 |
治療期間 | 1年4か月 |
費用の目安 | 治療費352,000円、保定費33,000円、処置料4,400円×18回(税込み) |
リスク副作用 | まだ成長期なので保定装置をしっかり使用する必要があります |
男児/下顎が大きく右にずれて咬んでいる
<Ⅰ期治療のみで終了しました>
主訴 | 前歯がずれている |
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診断名 | 上顎狭窄歯列による下顎変位症例(右側歯列交差咬合) |
初診時年齢 | 7歳6か月 |
装置名 | 上顎拡大装置、バイオネーター |
抜歯非抜歯 | 非抜歯 |
治療期間 | 3年9か月 |
費用の目安 | 治療費330,000円、保定費0円、処置料3,300円×45回(税込み) |
リスク副作用 | 前歯のかみ合わせが治った後、犬歯小臼歯の生えかわりに数年かかります。 顔面の非対称が残る場合があります。 |
女児/前歯で噛めない、舌の癖がある
<Ⅰ期治療と前歯の部分的矯正治療で終了しました>
主訴 | 前歯が閉じない |
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診断名 | アングルⅠ級前歯部開咬 |
初診時年齢 | 7歳8か月 |
装置名 | I期治療 上顎拡大装置、筋機能療法 Ⅱ期 マルチブラケット装置 |
抜歯非抜歯 | 非抜歯 |
治療期間 | 3年(Ⅰ期治療2年、Ⅱ期治療1年) |
費用の目安 | 治療費550,000円、保定費33,000円、処置料4,400円×36回(税込み) |
リスク副作用 | 取り外しできる装置は、使用期間が少ないと効果が出ません。 舌の癖などを治す筋機能療法をしっかり行わないと、治療が進まず、また後戻りの原因になります。 |